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繁昌亭ロビー展示「桂福団治噺家60周年記念展」スタート~襲名口上台本など珍品30点

記者会見で60年間の思い出を語る桂福団治師

 天満天神繁昌亭では、今月24日(月)から1週間、昼席(午後2時開演)で「桂福団治噺家60周年記念特別公演ウィーク」を開催するのに先立ち、きょう10日からロビーで、写真や資料で福団治師の噺家人生を振り返る展示をスタートしました。来月15日まで。

 会場では、1960(昭和35)年に三代目桂春団治師に入門した福団治師の一春、小春時代の宣伝用写真、73年「桂枝雀・笑福亭枝鶴・桂福団治トリプル襲名披露公演」(道頓堀角座)をABCテレビ「道頓堀アワー」で中継した際の笑芸作家・香川登志緒氏による披露口上台本、作家・藤本義一氏の直木賞小説を福団治師主演で映画化した『鬼の詩』(75年)や、夫人で声帯模写の翠みち代さんとの夫婦会(83年)のポスター、福団治師ら人気落語家の懐かしいレコードジャケットなど、芸能史研究家・前田憲司氏の協力のもと、約30点を展示しています。

 公開前に行われた記者会見で、福団治師は『鬼の詩』の撮影で女優・片桐夕子さんとの抱擁シーンは撮り直しの連続で3、4時間かかったことや、70年代にリリースした「ペケペン落語 ねずみの告白」は当初、歌手・平和勝次さんの大ヒット曲「宗右衛門町ブルース」とのカップリング(曲名「ペケペンオリンピンク」)でしたが、歌詞に問題があったため、やむなく単独で再リリースした思い出などを披露。「そうした60年間のいろんなシーンが走馬灯のように流れていきます。ぜひごらんください」と話していました。

 特別公演ウィークには、桂小文枝(24日)、桂文珍(25日)、笑福亭福笑(26日)、桂米団治(27日)、笑福亭鶴光(28日)、月亭八方(29日)、笑福亭仁智(3月1日)をはじめ多彩なメンバーが日替わりで出演し、福団治師の60周年を盛り上げます。