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繁昌亭大賞に桂二葉、奨励賞に笑福亭鉄瓶、新設新人賞に桂三実が選ばれる

繁昌亭大賞各賞を受賞した(左から)桂三実、桂二葉、笑福亭鉄瓶。右は笑福亭仁智会長=16日、大阪市北区

 天満天神繁昌亭を中心に、その年最も活躍した入門25年以下の上方落語協会所属の落語家に贈られる「第17回繁昌亭大賞」に桂二葉(36)、「繁昌亭奨励賞」に笑福亭鉄瓶(44)、また、今回新設された「繁昌亭新人賞」に桂三実(29)が選ばれました。

 大賞の二葉は2011(平成23)年3月、桂米二に入門。昨年のNHK新人落語大賞受賞で全国的に注目を集めました。繁昌亭では今年1月末から2月にかけての同賞受賞ウィーク7日間で1000人を動員。配信も計560人が視聴したほか、夜席でも多くの公演が大入りになるなど、「人気、受け、集客とも誰もが認める貢献度」が評価されました。過去17回の大賞受賞者で最年少・最短キャリアです。

 奨励賞の鉄瓶は2001(平成13)年2月、笑福亭鶴瓶に入門。明るくさわやかな語り口「鉄瓶トーク」を古典落語に生かしてきたほか、今年の繁昌亭16周年記念事業では、さまざまな企画を練り上げるなど若手のリーダー的存在として貢献されました。

 また、新人賞の三実は2012(平成24)年5月、六代桂文枝に入門。古典はもちろん、六代文枝の教え『日常性と普遍性』を大事に守りながら、新作に取り組んできた点が認められました。

 16日、大阪市北区の上方落語協会会館での発表記者会見で、二葉は「うれしいというより恐れ多い気がします。きっかけはNHKかもしれませんが、繁昌亭に育てていただいた。これからも精いっぱい面白い落語をして、お客さんに来ていただきたい」、鉄瓶は「この受賞を機に、大阪以外でも上方落語は面白いと思っていただける場をどんどん作っていきたい」、三実は「師匠や先輩方のおかげでいただけた。これからも頑張りたい」とコメント。

 協会会長の笑福亭仁智は「(コロナ禍で)協会もこれまで守勢だったが、これからは攻勢に入りたい。3人にはそんな各世代の先頭に立って頑張っていただきたい」と激励していました。

 受賞記念落語会と表彰式は、来年3月1日(水)の繁昌亭夜席で行います。尚、チケットは2023年、1月5日(木)より発売。